「私は生きてる間にあまりさぁちゃんを相手できんかったよ だから悲しくてね」

「うん…私ももっと一緒にいたかった」

「だから一生懸命お願いしたんよ もう一度だけあの娘にあわせて」

「そしたらさぁちゃんがきた」

そうこのデンシャはおばあちゃんの最後の願い

サヨナラを言うためのデンシャだったんだ

「私は生きてる間はなかなかさぁちゃんに言えんかったし 死ぬのが近いのに笑ってるお前が憎かった」

「だけど」

そう言うと泣きながら

「お前は大切な私の家族なんだ 可愛くて可愛くて なのに私は」


「おばあちゃんもういいの!おばあちゃんの気持ち分かったから!」

「こんなおばあちゃんでごめん!大切なお前を泣かせたりしてごめん ホントに大切だから 今ここで言わせて欲しいんだ 私のことを好きと言ってくれてありがと また会える日までサヨナラ」

その言葉で私は目が覚めた

私は夢を見ていたのかな?

と手を見ると昔おばあちゃんが大切にした水色の花のブローチが手に握られていた

「そうなんだ やっぱ夢じゃないんだ …今度墓参りに行こうかな?」

私は恋人の圭くんと一緒に墓参りした

その時の墓の前にある写真がいつもより笑顔で

なんだか切なくなった