年下男子。





「そのジャージ知ってる、西海高?」

「そ、そうよく知ってるね」

「まぁね、名前は?」

「……沙織です。」





ははは、と引き攣りそうな顔をなんとか堪える。

どうせこの場が終わればこの子ともバイバイだから、今さえバレなければ…





「じゃあさ、ライン教えてよ」

「あ、え?…う、うん…」




こんなかっこいい男の子に笑顔で首を傾げながらそんなことを言われて誰が断れるだろうか。

きっとこの子は自分の売り方をわかってる。

自分の連絡先を教えるという事をするのは、久しぶり。
彼の携帯に登録されてしまった名前と番号。




「ありがとう、じゃラインするね?またね」





そう言って去っていく彼の後ろ姿をぼーっと見つめる。






どうかこれが夢であって欲しい……いや、現実であって欲しい……


なんとも複雑な気持ちで見送っていた。