年下男子。





制服を着ている…たしかこの制服、どこだっけー……。



「ねぇ、10円持ってない?」

「ーへっ!?」




思いがけない声に頭が反応できずおかしな音を出してしまった。





「足りないんだ、あと10円。貸してくんない?」



笑顔で両手を合わせてお願いと言ってくるその男の子は、少し背が高くて黒髪にくせっ毛で耳にはピアスがきらりと光っていた。
顔は整っていて思わず「かっこいい…」
なんて言ってしまいそうになった。




「聞いてる?」
「え!?あぁ!ごめん」



見惚れていて反応が出来てなかった私の顔を、覗き込んでくるその子に急いで財布の中から10円を取り差し出す。




「ありがとう!!」



満面の笑みでお礼を言われて胸がキュンとした。



「ごめんね、ちゃんと返すから」

「………大丈夫、あげる。」

「え、まじ?優しいねー」



そう言いながらお金を自販機に入れボタンを押す。出てきたジュースを取り出すためにしゃがむその子、ただそれだけなのにじっと見つめてしまっていた。




「なにー?さっきから見過ぎ、見惚れてんの?」



冗談のように笑いながら話しかけてくる顔に、またキュンとなった。



「うん……見惚れてたかも。」

「ちょ、正直すぎるでしょ。って言うか!初対面だろ?敬語使えよ、生意気だな」

「あ、……はい」