「聖奈?どうかしたか?」

「えっ?な、なんでもないっ。」

あれから、授業を受けてる。

けど、さっきからドキドキが

止まらない。

何なの?これは何に対してのドキドキ?

「具合、悪そーじゃん。」

「別に、悪くなんか....」

「先生、聖奈具合悪そうなんで

保健室連れて行きます。」

な、何言ってんの。

「そうか、頼んだぞ。」

先生も先生だよっ、私の元気だよ?

多分。

「ほら、行くぞ。」

私を立たせて教室を出る。

「黒瀬、私元気なんだけど。」

「俺から見たら、ボケーッとしてるし

なんか、顔赤い。」

顔赤い?何で。

「つべこべ言ってないで、保健室。」

「はいはい。」

黒瀬は言ったことは曲げないから、

もう保健室行くしかないか。









ガラガラ

「お?先生いないみたいだな。」

「ほんとだ。まぁ、今は忙しそうだ

もんね。」

「少し、横になってろよ。」

黒瀬のいわれた通りにした。

「あ、ふかふかだぁ〜〜」

「やっぱり、猫みたい。」

「全然似てないよ。」

猫の方が可愛いよ。

癒されるし。

「お前みてると、安心する。」

「そりゃぁ、どうも。」

「なぁ、聖奈。」

もう、寝かせてよ。

「俺のこと、好きになれよ。」

「へっ?」

いきなり何言いだしてんのっ!

「聖奈だけだ。俺をこんなに夢中に

させんの。」

黒瀬が私の頭を撫でてくる。

気持ち良いな。猫になった気分。

もう少しだけ、このまま...


「聖奈、寝ちゃった?俺と聖奈が

両思いになったら、毎日一緒にいよーな。」



なんて、黒瀬が言ってるのは私は

知らない。