「ねぇ、聖奈ちゃん。」

「何?」

今は志乃ちゃんとお昼を食べてる。

「聖奈ちゃんって猫みたいだね!」

「ね、猫?」

「うん。黒瀬君に敏感だし、喜怒哀楽

がはっきりしてるから。」

黒瀬に敏感って、敏感にもなるよ!

「やっぱり、ご主人様には敏感なんだ

ね!」

ご主人様!?

「そんなんじゃないよっ」

「そんなことあるだろ?猫ちゃん?」

わぁ〜。嫌な奴に聞かれてた。

「黒瀬、何しに来たの?」

「猫ちゃんの様子を見に来たんだけど」

もう、バカにしてるでしょ。

「聖奈は無愛想だけど、たまに見せる

笑顔、かわいーんだよ。」

「聖奈ちゃん、羨ましいなぁー」

志乃ちゃん、黒瀬の本性知らないから

そんなこと言えるんだよ。

「えっと、聖奈の友達の....」

「羽川志乃です!」

おいおい、私を置いて話し進めないで。

「羽川な。よろしく。」

「はい!」

よろしくしないでよぉ〜。

私の心の叫びは儚く消えた。

「あ、聖奈ちゃん、私用事あるんだ!

ちょっといってくるね!」

し、志乃ちゃんいかないでぇ!

志乃ちゃんはそそくさと教室を出て行ってしまった。

「でも、ほんと猫みたいだよなぁ。」

「猫じゃないです!」

「はいはい、無愛想な猫ちゃん。」

嫌味ったらしい言い方っ!

「でもさ、好きなのは変わりないから。」

っ....

なんでなんだろう。

ドキドキが、止まらないや。