「お帰り、遅かったな。」

「あ、うん。色々あって。」


教室に戻ると、黒瀬は机に伏せていた。


「何してたの?」


告白されたって...いった方がいいのかな


「先生にプリント届けに行ったついでに
数学のわからなかった所聞いてたら時間かかっただけだよ。」


けど、言わなくてもいいと思った。
だって、告白は断ったんだから。


「お前、頭わるいもんな、ははっ」


なっ、笑わなくてもいいじゃん!


「黒瀬は頭いいもんね〜。」


なんで、頭いいのかな....私が黒瀬より頭よかったら笑ってやれたのに。


「わかんないとこあったら.....俺に聞けよ。」


「うん、その方が分かりやすそうだもんね。」



悔しいけど、黒瀬は教えるのがうまい。

この前の理科の化学式の説明を聞いた時

バカな私でも理解出来たから。



「遠慮はすんなよ。」



それに、とっても優しいんだもん。