こっち向いて笑って。





「いやぁ〜、黒瀬お前凄いな!」

「全然ですよ...」


試合が終了し、泉先輩は黒瀬をべた褒め

のようだ。確かに、黒瀬がほとんどシュートをきめてた。



「聖奈、ボーッとしてる。」


「えっ?あ、黒瀬。お疲れさま。」


ボーッとしていたらしく黒瀬が目の前に

いるのに気づかなかった。


「部活もう終わりだって。帰るぞ。」


「うん、帰ろう。」


その後は体育館をでて、下駄箱にむかった。



自分のロッカーを開けて靴を取り出そうとした時。




「なんだろう...手紙?」


一枚の手紙が入っていた。


「どうした?」


「え、ううん。なんでもないよ?」

別に隠すこともないけど、教えること

もないよね。




帰ったら見てみよう。




「聖奈、靴早く履けよ。」

「ごめん、今履くから。」




その時は全く気にしてなかったけど。





これから私にあんな事が起こるなんて





知るはずもなかった。