〜聖奈side〜

あれから、放課後になり私は体育館へ向かった。



「よーし、みんな集まってるな〜。

これから、新しく入部する黒瀬と佐野

だ。そして、こっちがマネージャーの

藍原だ。それぞれ一言頼む。」


わ、何言おうかな..考えてなかった。
名前と学年とクラスでいいかな...
そんなことを考えていると

「黒瀬洸。よろしく。」

黒瀬の挨拶。短っ...
参考にしようと思ってたのにっ〜!

「佐野叶斗です。これから一緒に頑張るのでよろしくお願いします。」

叶斗は爽やか笑顔でいいよね...内容が

薄くても違和感ないんだから...

次は私が挨拶しなきゃいけないんだ...

「藍原聖奈です。一年B組です。

これからサポート頑張ります。

よ、よろしくお願いします。」


これでよかったかな...?
結構頑張ったから、大丈夫だよね。


「よし、三人以外は基礎練だ。

泉、後はよろしくな。」


「はい!」

泉とは、恐らくキャプテンだとおもう。

泉先輩の返事は素晴らしく体育館に響き渡っていて、ちょっとびくっとしちゃった。

「三人には基礎練から、その他のことを

教えるからついてきてくれ。」

監督についていくと、先ずは基礎練の

説明が始まった。

練習、ちょっとハードそうだな...
基礎練からあんなに体力使うんだ。



「まぁ、黒瀬と佐野ならこれくらいは

余裕だろう。」


はははっ、と笑う監督はそのまま私に

向き直った。


「あと、藍原だな。黒瀬と佐野は練習に入っていいぞ。」


小走りでチームに入っていく二人。
私は監督とマネージャーの仕事について
話を聞いていた。









「と、まぁこんなんだな。選手の怪我にはしっかりと気づいてサポートを頼む。」


「はい。ありがとうございます。」



説明が一通り終わり、私は練習を見ていた。



「集合!!」

泉先輩が集合をかけて、基礎練が終了した。


「これから、試合を始める。黒瀬と

佐野も入ってみるか?」

「はい、お願いします。」

泉先輩の言葉に黒瀬は頭を下げていた。


「僕は、休みます。右腕、怪我してるんです。」


「そうなのか..?早く治せよ?」


叶斗がそう言うと泉先輩は残念そうに

していた。



「それじゃぁ、チームはいつものだ。

俺たちのチームに黒瀬をいれる。」


選手それぞれが位置に着くと


試合が始まった。