〜黒瀬side〜




俺は聖奈を送った後、近くの公園に

来ていた。





「話があるんだ。





.......叶斗」



俺は叶斗に公園に来るように伝えていた





「なんで、バスケを辞めたんだ?」



俺はただ、理由が知りたかった。

もし俺のせいでやめたんなら、謝りたかった。




「そんなこと?僕は、仕方なかったんだよ。


あの大会がおわってからまた全国を目指して頑張ったよ。でも...」



俺は黙って聞いていた。








「事故で...出来なくなったんだ。」




「はっ....?」




事故?




お前は俺を恨んではいないのか...?


「事故のせいで、運動はできなくなった

軽い障害が残ったんだ。右腕にね。」





そう言って右腕をまくって見せたその腕



には、痣があった。





「生活に支障はないよ。


けど、バスケは出来なくなってたんだ」




「叶斗....お前は俺を恨んでないのか?」



「恨むって..何言ってんだよ。


洸のことは大切な友達と思ってる。


それに、全国に言って欲しかったのに


お前こそなんで辞めたんだよ。」




叶斗の口から発せられた言葉。


その言葉を聞いて安心したと同時に



申し訳なさも混じってきた。




「俺は...お前が辞めたって聞いて

俺のせいで辞めたと思ってた。」





「だからって、諦める意味はないだろ?


お前はまだやれるんだから。」


"だから"
叶斗は
そう付け足し



「また、お前のバスケを見せてくれよ」



俺に切ない顔をむけてきた