「試合終了!!!!」


っ....くそっ..!!!!!


「佐野、来年がある。」


「先輩....すみません。僕のせいで..」


しっかりシュートを決めていれば...!!!


しっかり洸の邪魔を出来ていればっ...!








負けはしなかったのに.....っ






「先輩を全国に連れて行けないなんてっ



情けない....」



来年は確かにある。

でも、先輩はもういなくなる。

それじゃ、意味がない。


それに....



「叶斗、お疲れ。いい勝負だった。」

洸に負けたことが、悔しくて仕方なかった。




「洸....お前にはやっぱり勝てなかった」


いつもそうだ。

洸に勝ったことが無い。

必ず洸は上を行くんだ。




「もう、戦うことはない。



じゃぁ。」






この時、もう決めていたことがあった。




「バスケは.....もう、いいよ。」




この大会でよく分かった。勝てない相手

には、何をしても勝てないんだと。






「さよなら....聖奈」





そして、聖奈への気持ちも諦めることを

この日決めたんだ。