私は、しばらくその場に立ちすくんでいた。




何となく予想はしていたけど・・・。



突然別れを告げられると、相当堪えるなあ・・・。




でも、不思議と涙も出なかった。




胸も苦しくないし、辛くない。


ただ虚しさだけが心に残る。







「はあ・・・」

店に戻って席に座ると、大きなため息を一つ。




「まこちゃん、輝くんからの電話だったんでしょう?何だって?」




「・・・・・」



「まこちゃん!?まこちゃんってば!聞いてる?」



「えっ!あ、ごめん・・・。えと、なんだっけ?」





「もう!輝くん、何だって?って聞いたの」


絵里、口を膨らませて、拗ねた。