ゆっくり・・・・ゆっくり歩いて。




ついに屋上ギリギリのところまで辿り着いた。




もう悔いはない。



未練もない。



私が死んで、みんなに迷惑がかからないのなら本望だ。



このまま生きてても邪魔者扱いだから。




私はもう、誰からも必要とされていないのだから・・・・。




・・・・よしっ!



私が覚悟を決めて、第一歩を踏み出した・・・その時!




「桜木さん!!」


突然大きな声で名前を呼ばれて、ハッと我に返った。