そんな絵里を見てたら、瞳の奥の方から熱いものが溢れてきて。



一つ、涙の雫がこぼれた。



そんな私を見ていた絵里が、口を開く。




「まこちゃん・・・」




私の名前を呟いた。



最後にその一言が聞けて良かった。




もう一度絵里と心が通じ合えたようで嬉しかった。


私の名前を呟いた絵里の声は。



冥土の土産に持っていこう。




私は覚悟を決めた。




最後に絵里には満面の笑みでお別れしよう。