祓い屋!

「わたくしは海の神と言われるワダツミの娘」

「えっ神様なの?」

椿が驚きすぎて

大きな声をだす

椿には気にせず美女は話を続ける

「わたくしは海の外になど出たことなかった。だけど一度だけ祭りにでたときに人間に興味をもってしまった。そしてあの人に出会い恋に落ちた」

遠くを見て、うっすらと赤くなる頬が

月に照らされている

「人間と神との縁など許されるはずなく、父はとっても怒った。でもわたくしもあきらめることなんで出来ず、あの人への愛を貫いた」

「父は…諦めたの。どうせ人間はすぐに死んでしまう、死んだらすぐに戻るだろうからと少しの間だからとわたくしを自由にしてくれた。その間はとても幸せでした」

「でも、ほんとうに人間は弱い。あっという間に寿命とやらが来ていなくなってしまった。でもわたくしは海には戻らなかった」