無言の圧力。



「みんなにケーキを食べて欲しくて、それで、次郎にも食べてきてって言っただけなんだけど。ほら、おばあちゃまの家もバスですぐだから、、」そう言ったあたしの背後、一花は無言になった。

『わぁぁぁぁ、、どうしよ、怒ってる?!』
瞬間、次郎に言われた言葉が浮かんだ。
『おまえ、、そんなことで呼んだのか…』

『どうしよ、、一花にもそんな風に思われちゃう、、?』

一花に食べてほしいってとても言える状況じゃなくて。
胸がきゅうっと切なくなるような音を出すみたいで。


「、、帰るね。まっすぐ、帰るから。」

そのまま飛び出すように、そこを後にした。
掴まれてた手が、一瞬強く引かれたような気がしたけどーー、

『一花は追いかけられない。護衛だから。』


『一花の顔、見れなかった。
怒ってたかも、
、、うううん、そんなことでって、、修行の成果無いだろって驚いてたかも、、


一花に食べて欲しくて、、作ったのに、、』

冷蔵庫に入れた赤い箱を思い出していた。