『本当に俺を投げ飛ばしたあいつが、
あいつなのか?
気を抜いた時だったとは言え、、』

ふーっと息を吐いた時だった。



『お、

っおいおい、、


俺を呼ぶなよ、、っ』


彼女の唇ははっきりと俺の名前を形どっていた。
あろうことか、無視していると、、

というか、隠れて警護中なのだから無視というより出ていかないのが当たり前なのだが、

あいつは声を出して呼んだ!

俺の名前を!




次郎は急いで彼女の割と近くの木立の影へ移動した。
「おい、声をあげるな!」
小さく彼女に知らせた。