カラン、コロン、、

「ぁあーっ!もう食べてる〜っ!

僕のは?ねぇ、僕のちゃんとあるよね??」

一気に舞い上がった突風のように、店内の雰囲気は一気に郷太に全て持って行かれた。

「うわー、、美味しそう、、
これ、作ってくれたケーキ?え?そっちの箱は?あ、頭首に持っていく分なんだ、そっか、うんうん、だよね。

六車、僕、冷たいアイスカフェオレお願いね!ケーキと一緒に食べたいからシロップ抜きで♡

はいはい、ちょっとごめんねえ、、」

「わっ!ちょっと、」
すとん!っと郷太は三田とあたしの間に割り込み、席を陣取った。
顔を拭き終わったらしい三田は眼鏡を掛け、いつもの三田に戻っていて、郷太が隣に無理やり来ようが、嫌では無いのか小言も言わなかった。あたしは三田が言わないから、余計に郷太に小言を言ってたけど。


「ふわふわの上にこのクリーム、、


ん〜、、 んまい♡」

そんなあたしを置いて、郷太はケーキを一口食べ、、目がすっかりハートになってる。
あたしはにやっと笑った。
あたしも、郷太にはどうだとばかりに腕組みをして見せた。「どう?」

郷太とあたしって、やっぱり飼い犬とご主人様みたいな、じゃれ合ってるのが似合うみたい。