美和が教室を出た後、10分ほどたってから
教室をでた。
今日はやることないしさっさと帰ろうと思っていた
矢先のことだった。

「おい!山本!」

職員室の前で呼び止められた私が振り返ると
そこには担任の岸先生。

「なんですかー?」

なんか、嫌な予感......。

「今日高木が当番日誌書くの忘れてよー。
もう帰っちまったみたいで、代わりに
書いてくれねーか」

「......はぁ。」

普通そうゆうのって当番が書くでしょ!
代わりとかでも書いてあればいいってこと?
意味わからん!!!

心の中で悪態をつきながら
私は教室に戻って日誌を書いた。



日誌を持って職員室へ行くと
もう時間は5時。
あーあ、早く帰れなかったぁー。

そんな私に追い打ちをかけるかのように
先生は私に告げた。

「ちょっと手伝って欲しいことがあってよー。
ほんとは日直にやってもらおうと思ったがなぁ。
これから用事あるか?」

「別に......特にはないです」

「じゃあ、頼んだ」

――――――マジふざけんな高木。なんで帰った!?
嘘ついとけばよかった。あーもっと帰りが遅くなる。