今にも殴りかかってきそうな男を前に
フードの男はいたって冷静。

「俺は何もした覚えはないが?」

「ふざけんじゃねぇ!おい...やれ!」

その掛け声とともに暁高の男達が

こっちに襲いかかってくる。

「お前は逃げろ。なるべく人通りの多いところへ行け」

「で、でも、5人に対して1人じゃ...」

「俺は大丈夫だ」

そう言ってフードの男は相手へと向かっていった。

殴り合いの光景が怖くて手で目を覆っていると
男のうめき声やガキッゴキッという
人の体から普通はしない音が聞こえてきた。

恐る恐る手をどかすと....

2人は既にのびていて、フードの男と
暁高の3人が向かい合っていた。