あたしが遥翔を好きになったのは去年の夏。
運動会の頃だったーーー。
ー1年前ー
「今日は応援団を決めたいとおもいます。」
朝から先生が声をかけた。
『応援団』
☞運動会の応援をひっぱっていく人の事。
普通の学校だったら5年生ぐらいからやるんだろうけど、あたしたちが通ってる小学校は全学1クラスしかないからそういうのは4年生からできる。
あたしは4年生になったらやってみたいとずっと思っていた。
あたしは立候補した。
2団あって、なれるのは各団男女1人ずつ。
あたしは見事白団の応援団になることができた。
そして一緒にやる相手が遥翔だった。
あたしと遥翔はそれまでなんも接点がなかった。
3年間クラスが一緒だったけど話したことなんてなかった。
しかも遥翔はお調子者で自分の仕事はやらない人だってことはわかってた。
そんな人とやるなんてわたしは正直嫌だった。