乃「あたしが継いでいいの?」
道「若姐さんしかいませんよ。
オヤジの意志を継げるのは。」
正「若姐さんに継いでもらうために
今の一之瀬組は組長が
いないんですから。」
心配は無用だったみたい。
みんながあたしの帰りをあたたかく迎えてくれた。
乃「そっか・・・・。」
道「で、急に帰っていらっしゃった
ってことは大事な用があった
からでは?」
さすが。
乃「ああ。そうだ。」
そう言うとみんなの顔が引き締まる。
道「とりあえず中へ。」
あたしは幹部が話し合いをするための部屋へ入った。
昔は大事な話だから
と、入れてもらえなかった部屋。
お父さんが座っていたのであろう椅子が目にはいる。
今日からここはあたしの席。
緊張しながら腰を掛ける。
すでに席についている幹部があたしを黙って見ている。


