「ホウキ………使える!!」 私の足元に転がっているホウキ。 誰かが片し忘れたんだろう、今はそんなおっちょこちょいな生徒に感謝する。 「よいっしょ!」 私は、ホウキを拾い、瞬時に窓から外へと飛び降りる。 そして、ホウキを大きく振りかぶった。 ービュオオオオッ 音が近づいてくる。 「や、やばっ!!」 「そこの人……って、まりあ様っ!?」 「に、逃げてくれーっ!!」 野球をやっていた生徒達の悲鳴が聞こえる。 大丈夫、野球はやった事ないけど、運動神経には自信があるわ!