「っ……わ、悪いっ」

「う、ううん………だ、大丈夫」


イヤーッ!

私、すっごく噛んでるしふ、不自然!!

というか、我妻君も近い距離に照れてるのか、顔が赤かったなぁ…。


「き、着替えてくる…よ。袴苦しいから」

「お、おう……」


私たちはぎこちなく会話をして、立ち上がる。

その途端、グラッと目眩がした。


「っ……」

「まりあ!?」


ーガバッ!!


前に傾いた体を、我妻君がとっさに抱きとめた。

必然的に、我妻君に抱きつくような形になる。


ぎゃーっ!!

な、なっ……なんで、このタイミングで私、倒れるのよ!

どうしよう、顔上げられないっ……。

私は、我妻君の胸から顔が上げられない。

すると、心なしか背中に回る我妻君の手に力が入った気がした。