ちょっと先生……。
ちゃんと前回の授業範囲覚えててよね。
「先生、次は23ページ、NO.2の『Where did the transfer student come from?』からです」
私は手を上げて、先生に助言する。
「おぉ!さすが花園だな!助かったよ!」
先生は感激したようにあたしを見つめる。
「やっぱりまりあ様すげーよな」
「しっかりしていて、尊敬するよね!」
クラスメート達までがざわざわとざわつき始めた。
いやいやいや。
普通の事をしただけだし、そこまで騒ぐこと!?
「大した事はしてませんので」
「いいや!花園は他の人間とは違うぞ!」
先生の興奮のしように、私は呆れる。
あなたは、何もやらなすぎです、先生。
確か、前回も授業の進行状況を忘れてた。


