キスで結ぶ赤い糸 【微俺様ver.】



「やめ……っ、ゴホッゴホッ……下ろし、」


「悪いけど、それだけは聞けない」




なんで、


なんでこんなことするの?



なんで……!




「吏架子、みっちゃ……!」


「……っ、先生!」


「保健室に、行くんだろ?俺が連れて行くから二人は教室に戻りなさい」



二人に助けを求めたけれど無駄だった。



誉くんに何かを訴えようとしていた吏架子だけど、有無を言わさない誉くんの返答に言葉を詰まらせている。


当たり前だ。



誉くんは“私の好きな人”だけど、ここでは“先生”。


二人が強く言えるわけがない。