キスで結ぶ赤い糸 【微俺様ver.】




「じゃ、よろしく」


「うん、分かった。部活頑張ってね」


「ありがと。じゃあな」


「バイバイ」




放課後。


今日も長い長い一日が終わった。



高校生になってもう三年目になるのに、誉くんがこの学校に来てからというものの、時間がすぎるのがものすごく遅くなったように感じる。



それもこれも、一年生の教室が近いせいだ。



職員室から一年生の教室へ行くには三年生の教室の前を通るのが一番早くて、先生たちは当然のように私たちの教室の前を通りすぎていく。



だから、いつ誉くんと出くわせてもいいように常にアンテナを張っていなきゃいけない。



だって、もし出くわしたりでもしたら……。



「………っ、」



考えただけで胸が苦しくなる。