あの日から、私の心の中には誉くんしか存在しない。 “好き” それは、私が初めて胸中に宿した恋心。 だけど、幼かった私にはその気持ちをどうやって表に出して良いのか分からなくて、 ただただ淡い想いに浸り、戸惑う毎日を送っていた。 気付けばあっという間に二年という月日が流れていて、最近になってようやくこの想いを伝えたいと思うようになった。 けど、もう遅かった。 誉くんが教員試験に合格し、就職先が内定してしまったから。