「華恋」
どれぐらいの間そうしていたのだろう。
誉くんの体がそっと離れ、その代わりとでも言うように誉くんの大きな手が優しく私の両頬をつつみ込む。
私の目からこぼれ落ちる涙をそっと優しく指先でぬぐってくれた誉くんは、フッと優しく頬をほころばせて私の瞳をまっすぐ見つめた。
「誉くん……」
そんなに優しい瞳で見ないで。
私、本当にうぬぼれちゃうよ?
もしかしたら誉くんも私のこと好きなのかもしれないって勘違いしてしまう。
それでも、いいの?
「華恋、俺──」
───コンコン。
「………っ」
「誉くん?華恋?もう終わった?ご飯出来てるから終わってたら降りてきてねー」


