「……あー、思ってた」
うそっ!
ショックだった。本当に本当にショックだった。
まさか誉くんがずっとそう思っていただなんて……。
「付き合ってないよ。響とは付き合ってない」
そんなの、ショックすぎる。
「華恋」
「私が好きなのは誉くんだよっ!初めて逢ったときから好きだったんだもん!」
「………」
「ずっと……、ずっとずっとずっと、誉くんのことだけが好きだった」
本当に、誉くんのことだけが好きだったの。
格好良いと言われてる人に告白されても、
テレビで人気アイドルを見ても、
誉くん以上にときめくことなんてなかった。
こんなにも泣きたくなるほど好きだと思える人なんていなかった。


