あれから、響は自分の家に帰り、私と誉くんは自分の家に帰った。
私が着替えをしている間誉くんはお母さんとおしゃべりをして、その後いつも通り勉強を始める。
狭い空間で二人っきり。
二年間続けてきたけどそれだけはやっぱり慣れなくて。
特に今日は授業が終わったら告白するから余計に緊張していた。
けど、今日は最後の授業。
この部屋でもう誉くんと二人っきりで勉強することはない。
ううん。誉くんが私の告白にOKしてくれればまた一緒に勉強が出来るかもしれない。
でも、“家庭教師”と“生徒”の関係は今日で終わり。
だから、一言一句聞き逃すまいと今まで以上に集中した。