たしかに、響の言うとおりいつも余裕たっぷりだけど、ちゃんと人のこと見てるし、ちゃんと考えてくれてる。
けど、遊び人なんかじゃない!
……まぁ、恋愛面は謎だけど。
「そんな睨むなよ。冗談だろ。俺だって多少あの人と絡んでんだ。あの人が良い人だってことは知ってる」
──俺を見くびるんじゃねぇよ。
そう言った響は気だるげに近寄ってきて、不貞腐れている私の頭をクシャクシャと乱暴に撫で回した。
「……次遊び人とか言ったら“恋人契約”解除するからね」
そう言ってフンっと鼻を鳴らしてそっぽを向くと、急に態度を一変させた響。


