──ガラッ。 「遅くなって悪い」 「誉くん!!」 誉くんとのデートを色々と想像しているとき、静かに開けられたのは保健室の扉。 振り向けば、そこには小さなブーケを持った誉くんがいて、私の大好きな笑顔を浮かべながらゆっくりと歩み寄ってきた。 「卒業、おめでとう」 「……っ、ありがとう、誉くん」 渡されたブーケはパステルカラーの可愛い花。 あまりの可愛さに笑みが零れる。