「……妹、ねぇ。まぁ、あの人の性格からして、言わないといつまでも妹としてか見なさそうだよな」
「でしょ?」
「頭脳明晰、容姿端麗」
「うんうん」
「口は悪いけど、見かけによらずクソ真面目だし。完璧人間っていうのはああいう人のことを言うんだろうな」
「そうそう!響、良く分かってるじゃない!」
「けど、あの人、いつも余裕かましててなに考えてるか分かんなくね?」
「そ、そんなことないよ!」
「そうかなー。パッと見遊び人に見えるけどな」
「響!!」
テンポ良く歩いていた足をピタリと止めて、肩越しに振り返った響をキッと睨み付ける。


