放課後の図書室

静かなこの部屋でハルを待つ
いつもより短いスカートのせいか、そわそわする‥

地味なワタシ‥
見た目を変えたくらいで根本的に変わるなんて思っていない
今日で私は、「かな」とさよならだ

ハルは私を「かなこ」としてみてくれるのだろうか
不安だけが募る

ハルになんと言われても、
これが私が変わる時だ‥


「久しぶり、かなちゃん」

「ハル‥、ほんとうに、ほんとうにもう一度会えるなんて思ってなかったよ」

「嫌だった?」

首をブルブルと振る
「いやじゃないっ」

フワッ
ハルの手が頬に触れる
「ンッ‥」

「会いたかったよ」

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本当は聞きたいことが沢山ある
伝えたいことが沢山あるのに
今この一瞬が幸せで
この一瞬を壊すことができなくて

私はハルを抱きしめた

「私も‥私もだよ‥」

言葉より先に体が動く
私の知らない私‥