「─── カフェのディレクション、ですか?」 月曜の朝。 出勤と同時に社長に呼び出された私は、朝から眠気も吹き飛ぶ提案を渡された。 「カジタビルの一階に、カフェを併設することになったらしくてね。それで、梶田(かじた)社長から是非ウチに、そのカフェのディレクションを頼みたいって話が来てさ」 「や、やります!それ、私やりたいです!!」 思わず挙手をしながら声を上げれば、社長は「言うと思ったよ」と呆れたような笑みを零す。