紅く染まった日

メイドさんたちが料理を持ってきた。

銀の蓋を被せられていて、少女マンガでしかみたことのない光景に、私は唖然としていた。


さらに、たくさんのフライドチキンが乗った皿やたくさんの野菜と果物。バスケットのなかに入ったいろいろな種類のパン。


そしてスープも付いてきた。


美味しそう。出来立てだ。


『どうぞ、召し上がれ。』


『『『『『『『『「頂きます。」』』』』』』』』


私が最初に手を伸ばしたのはパンだった。


それもクリームデニッシュ。カスタードクリームにリンゴが入っているやつ。


実はこれ、お母さんとはじめて作った料理なんだ。


私は昔からパンが大好きでお母さんはおやつにもよく作ってくれた。


お母さんはパン屋を経営してて、いくつか店を持っていたって聞いたことがある。


お母さんがいた中央の街では、お母さんお手製のクリームデニッシュをデリバリーサービスで作っていた。


そこで私はお手伝いをしていたんだ。


なんだか、このパンもお母さんのと同じような温かさを感じた。


『ところでさ、乱桜とは仲いいの?』


『ああ、最近はな。でもあんま合わなさそうなんだよな。』


『えー、そうかな?私はそこまででもないと思うけどね。』


なんだかみんな話しているけど、私にはなんのことかさっぱり分からなかった。


『光里さん、それだけじゃなくてたくさん食べてくださいね。』


白のセーラー服の女の子が言った。


私はハッとして、他のものを食べ始めた。


しかしどれも頬が落ちそうなくらい美味しかった。


私はフライドチキンやポテト、カツなど普段は体重を気にしてあまり食べないものもバンバン食べた。


そうしているうちに全部食べ終わってしまった。


あれだけの量でも、9人もいるとなくなってしまうもんだ。


お腹いっぱいで私は腹がパンパンになっていた。