未熟女でも大人になっていいですか?

「カツラ……」


ひっく、ひっく…と息を吸い込む。

その度にしゃっくりが出て、どうにも呼吸がしづらそうだ。



「大丈夫か?」


さり気なく体を起こして隣に座った。

第一段階はこれで成功。

お次は二番目……と。


「凭れてもいいから」


鎖骨辺りに頭を付けさせる。

髪の毛から漂うシャンプーの香りに否が応でも興奮する。



「望さん……」


「ん?」


髪を優しく撫でて、三番目は終わり……と。



「あのね……さっき聞きたかったことなんだけど……」


ぼんやりと呟くカツラの唇を眺めた。

紅も何も付けてねぇのに、どうしてこんなに綺麗な色をしてるんだろう。



「望さんは……私が1人だと知ってたから家へ来たのでしょう?」


「…はっ?」



予想外の質問に声を返す。

酔っ払って管を巻いてたカツラは、さっきよりも少し酔いが醒めてるような顔つきをしてた。


「お母さんが亡くなったのを知ってたでしょう?私を騙せたら、また家賃の要らない生活ができると思ったんじゃないの?それで家のベルを鳴らしたんじゃ……」


「バカ言うなよ!」


大きな声を張り上げてしまった。

胸にすがっていたカツラが驚いて、ビクッと体を震わす。


「お前は……俺をそんなふうに見てたのか?」


聞いてる声が震えるのは何故だ。

あの日、確かにカツラの様子を見ようと思って尋ねたのに、それを本当かと尋ねられた。


内心は何も持たずに玄関チャイムのボタンを押した筈だ。

けれど、今はその行為自体が見下されてるーーー