未熟女でも大人になっていいですか?

「最初の半年間くらいは遊び半分でやってからな。本格的に弟子入りして仕事を始めてからが丸3年ってことだ」


成る程…と納得がいった。でも、さっきの言葉がどうしても気にかかる。


「ねぇ、『親代わり』とか『保護』とかって、どういう意味なの?」


教師をしている身としては、あまりにも聞きづてならない言葉ばかり。

もしかしたら高島は、とんでもない事件でも引き起こしているのだろうか。


「俺が定職にもつかずにフラついてたからそんなふうに言われたんだ。棟梁してみれば、遊び暮らしてる奴らは全員『保護対象』らしいから」


可笑しそうに笑って話す言葉に嘘は無さそうだ。

でも、それが真実だとも思い難い。


「望さんは専門学校を中退した後、どんなふうに遊び暮らしていたの?」


聞くまいとは思ったけれど、やはり何も聞かずに済ますことはできない。

全部を話してもらいたい気がする。

私は彼に言い難いことを全て話してきたのだから。



見下ろす視線にごくっと喉を鳴らした。

諦める表情を見せた高島の言葉を心から信じてみようと決めた。



「パチンコ、麻雀、競馬、競輪……ギャンブルは全部やったな」


自分のことなのに呆れている。

そのお金の出所を聞くのが怖くて、次の質問を躊躇った。


「……カツラ、お前、俺が何か悪いことをして遊ぶ金を得たと考えてるだろう」


ギクッとする様な鋭い発言に顔が強張る。

無言で見つめ返すと、意地悪い笑みを浮かべた。