未熟女でも大人になっていいですか?

「……でも、急に変わったの」


明るかった上谷さんの声が沈む。

他の2人も、し…んと静まり返った。


耳を塞いでしまいたい気持ちに襲われる。

これだからアルバムなんて見たくなかったのだ。



「あたし達が三年生になった時から?フジちゃん、廊下で会っても知らん顔し始めて」


「授業中も笑わなくなって、いつも黒板と睨めっこばかりしてた。クラスでも生徒を見ないって有名になって」


「『教師ロボット』みたいだって言う奴らもいて、ムカついてたな俺は」


「あの場に葛西君がいたら絶対に黙ってなかったよね!」


「ああ。あいつ、陰口とか大っ嫌いだったから」


「今頃どうしてるんだろ?」


「会ってみたいよねぇー」




「あ…あのねぇ、皆……」


堪らず声を発した。

聞きたくもないあの頃の話題なんて、口にするのも嫌だ。

このまま何も考えず、過去に蓋をしてしまいたい。



きょとん…とした顔つきの3人がこっちを見ている。

その視線を受け止めて、ゴクンと喉を鳴らした。


「悪いんだけど、私達これから出掛けようかと思ってたところなの。だから……」


折角訪ねてきた教え子達に冷たい態度を見せてしまう。

教師ロボットだからこれでいい。

これ以上、彼等にいい顔を見せる必要はない。



「カツラ…」


高島の声が聞こえる。

でも、私は続けて彼等にお願いした。