未熟女でも大人になっていいですか?

「フジちゃん、この人のこと紹介して下さい」


高島を見て上谷さんが頼む。


「えっ……あっ、この人はね……」


視線を合わせ口籠ると、高島は自分から自己紹介をし始めた。


「俺の名前は高島 望。この家の居候みたいなもん」


「居候?恋人とかじゃなくて?」


呆気にとられている。


「恋人かぁ。まぁそういう言い方もできるかな」


「微妙〜!」


「そう、微妙な関係なんだ」


高島が笑うと3人がついて笑った。

上手い具合に会話を運ぶ。

否定もせずに3人の中に溶け込んだ。


「私ね、フジちゃんに会えたら見せようと思って、付属高時代のアルバム持ってきたんだけど…」


肩に下げていたバッグの口を開き、上谷さんが中身を取り出す。


「おっ、見せてみろ」


高島が喜んで身を乗り出す。


「あっ…(待って…!)」


止めたくなる気持ちを抑えた。

教師ロボットとして生きていた頃の写真なんて見て欲しくない。



「じゃーん!これが若かりし頃のフジちゃんでーす!」


広げたアルバムの中に写っている自分。

思わず視線を逸らした。

膝の上で手を握りしめ、ぎゅっと力を込める。



「若っ!しかも美人!」


高島の声が上がる。


「でしょでしょ!フジちゃん、ホントにキレイで可愛い先生だったんだよー!」


上谷さんが自分のことの様に自慢する。


「ファンも多くてさー」


「先生目当てに部活入る奴までいたよなぁ」