「これが大国とも言われるひとつだ。竜を友とし、戦う国だ。あっちに見えるのは、王城となる」
あっち、と言われた先にはこれまた巨大な建物。あれが王城?
白を基本とした、やや変わった建物が見える。やはり大きいのは竜が関わっているからだろうが、それでも圧倒的な存在感がある。目がおかしくなりそうだ。
やはり、ここはリアルだ。美桜や翔が抱くような夢ばかりではない。
「何だか夢みたい」
「夢?」
「そう。何だか浮わついてしまう感じ」
「現実だ。お前はここにいて、生きているのは確かだ」
フェルゼンはこういうとき、はっきりいう。その言葉にほっとするのだ。
さあ行こうという言葉に私は従った。
人々の服装はやはりキリアールのものとは違い、なんというか派手な感じだ。少し身なりがよくなると、さらに凝ったデザインとなる。刺繍は鳥だったり動物だったりするし、ボタンだって種類が様々あるのは知っている。
きょろきょろしていると、田舎丸出しなのだろうがそれでもつい見てしまう。そのたびに、フェルゼンが説明を加える。あの建物は学校だとか、有名な店だとか。
露店では、クレープみたいなものを買って貰う。なかには見慣れないフルーツとアイスが入り、中々美味しい。
途中武器屋にフェルゼンは顔をだし、あれやこれや店主と話していたのを横目に、様々な武器を見た。武器といっても「貴族の儀式用のもある」そうで、儀式用だと装飾が凝ったものとなるという。
フェルゼンが今下げているのにも装飾があるが、これは実践に強いものだそうだ。
武器や防具はやはり魔物と戦う上で重要なものだという。よって、ついつい見てしまうと。フェルゼンがあれこれ見ていたのだが、我に返ってそういっていた。私も私で興味があったので、フェルゼンとともに武器屋にしばらくいた。

