さよならを告げるまで




 フェルゼンはニーナの「お昼にしましょう」というそれに手をあげた。奥ではニーナがテーブルに色々と並べている。私も手伝おうと向かうそれにフェルゼンもついてくる。

 食事はたまにフェルゼンも一緒にとるため、用意する量が増えていた。さすが男である。黙々と食べるそれは、食べっぷりがいいともいえる。
 食事の際のナイフやフォークの使い方については、ニーナが教えてくれていた。
 日々勉強ばかりで息苦しくもあるが、あとのことを考えると学んでおいたほうがいいだろう。


 この国と、フェルゼンの母国は宗教が違うことを知った。そして言葉も、だ。

 試しにフェルゼンに話したもらったが、「どうしてわかるんだろう?」何を話しているのか理解できたことに首をかしげる。フェルゼンもフェルゼンで「ミオらはどうだろうな」と。今度試してみるなどといった。


 宗教についていうと、この国はいわゆるキリスト教に似ていた。
 ニーナいわく、小さな集落や地方になると精霊信仰もあるという。一方のフェルゼンの母国では精霊信仰、どこにでも精霊はいるというようなものであり、神道みたいだなと思った。

 そして驚くことに竜がいるのだという。

 竜は人の友人であるのだと。この国では邪竜の話があるため竜は忌まれる。そのため信仰心に篤い人であれば、フェルゼンらを嫌うとか。


 なるほど。
 あのルドルフらがフェルゼンに対してどうも冷たいのはそういう背景があるかららしい。日本人の私は信仰心から少し遠いため、なんだか複雑な話だった。