よし、雨弥も頑張ろう…!

そう思い、準備をしていた所に美沙子ちゃんが登校して来る。







「おはよー、奏羅!…て、雨弥?」

「…あは、さすがに美沙子ちゃんにはバレちゃうか。」

「え、今日は奏羅が店番入ってたはずじゃ…」

「うん、実はね…」








双子の妹、奏羅は大の男嫌い。

そんな奏羅が接客なんて出来るはずもなく、昨日の夜必死に代わってくれと頼まれた。

別に代わるのは良いんだけど、勝手に代わってしまって、奏羅が全く働かなくなる事をよく思わないクラスメイトが出るのは困る。

そこで昔よくやっていた入れ替わりを条件に奏羅を説得した。

なので、今日雨弥は黒髪ロングのウィッグを、奏羅は黒髪ショートのウィッグを付けて登校した。

まぁ顔が似ている雨弥達が入れ替わっているなんて分かる人はいない。

なので入れ替わっているのが分かるのなんて、仲の良い美沙子ちゃんぐらいだと思う。








「雨弥、昨日も1日中働きっぱなしだったのに大丈夫なの?」

「うん、大丈夫だよ?こうゆうの嫌いじゃないし。」

「…雨弥が良いなら良いけど…」

「雨弥より、美沙子ちゃんの方が大丈夫?」







文化祭実行委員だからといって、色々無理に頑張っている美沙子ちゃんの顔には疲れが凄く出ている。

今日で最後だから、あまり余計な事は言いたくないけど…

結構顔色悪いし、倒れたりしなければいいんだけど…








「大丈夫大丈夫。」

「本当に?」

「うん、今日で最後だし、踏ん張りどころだね!」

「うん…やばいと思ったら絶対休んでね⁉︎」








雨弥が勢いよく言い寄ると美沙子ちゃんは力の無い笑顔で、ありがとう、と言った。

…やっぱり、心配だなぁ…。