だから、俺にしとけよ。




え?

……えぇ!?



驚いて目を見開くけど、そんな私なんておかまいなし。




「今日は先約がいるから」


「ちょっ!」


「また誘って」



にこやかに手を振って、私を引っ張る。

さっきの女子たちの顔……めちゃくちゃ怖かったよ。



私、絶対いじめの対象になる……。




「入谷くん!」


「んー?」



手を離してもらおうとブンブン振っても、なかなか離れない。


気の抜けた返事にまたイラッとくる。