だから、俺にしとけよ。




私の言葉に楽しげに笑う。

何がそんなに楽しいんだかさっぱり分かんないよ。



「志貴、放課後みんなで遊ばない?」


「カラオケとかボーリングとか」



廊下に立ち止まっていると、後ろからクラスの女子が入谷くんに声をかける。


それは合宿の時に入谷くんのことを好きだと言った人達。

と、京ちゃんを好きだと言った人も。



「えー楽しそう。
他に誰が来んの?」



ほら、すぐにそっちにいける。

入谷くんは女子なら誰でもいいんだよ。



私は遊ばれてるだけだって。



今がチャンスと言わんばかりに、この場から逃げようとする。




「うちらと、クラスの男子数名」


「へぇ。
でも、俺パス」



そう言うと、歩きだしていた私の肩を突然掴み引き寄せられる。