みんなが誰とペアを組むかとか楽しんでいるのを遠巻きに見ている。
男女ペアになっているから、京ちゃんも私じゃない女の子とペアになってるんだろうな。
そう思うと、寂しさが込み上げてくる。
最初は部屋から見ていたけど、やっぱり1人は嫌でみんなが待機している場所にでも行こうと思い立つ。
「あれ?京ちゃん?」
階段を下りていると、なぜか京ちゃんとバッタリ会った。
「伊都じゃん。どうした?」
「私は捻挫してるから、肝試しに参加できないからお留守番。
京ちゃんこそ何でここにいるの?」
「俺はサボり」
「あ、京ちゃんって怖いの苦手だもんね」
こう見えて、ホラーとか見れないんだ。
かわいいよね。
「うるさい」
照れたように頬を染める京ちゃん。
この弱点はきっと私しか知らないんだ。
幼なじみの私しか。



