だから、俺にしとけよ。




「やっちゃったなぁ」


あははって笑いながら立ち上がろうとすると、足に違和感。


……あれ?

捻っちゃったかもしれない。


あとちょっとで頂上なのに……!



「伊都?」


「伊都ちゃんどうしたの?ドロドロじゃん」



歩美ちゃんの不思議そうな声のあと、その後ろからまた入谷くんが現れる。

相変わらず周りには女の子。


でもそんなことはどうでもいい。



「別に」


素っ気なく言って歩きだそうとしたら、右足首に激痛。

これは捻挫をしてしまったに違いない。