だから、俺にしとけよ。




しんどいけど、たまに景色を見るとすごく綺麗でテンションが上がる。


「ほら、歩美ちゃん!早く!」


今度は私が前を行く番。

テンション上がればこっちのもんだ。


疲れはいっきに吹っ飛んだ。




「こら伊都!ちゃんと前見て歩きなさい!」


振り返った私に、お母さんみたいな注意をする歩美ちゃん。

もう心配性だなぁ。




「きゃっ……」


後ろ向きに歩いていると、大きめの石を踏んでしまい足首からガクッとなりその場に尻もちをついた。



「伊都!」


「いたた……」


「だから言ったじゃない!」



手をついた私の手を取り、ついた土を払ってくれる。


あーぁ、汚れちゃったな。

体操服もドロドロだ。