「伊都ちゃん送るよ」 「けっこうです」 「疲れた顔してるし、何かあったら大変じゃん」 誰のせいだと思ってんの! 私は入谷くんにべーとして、立ち上がる。 入谷くんいたらまた疲れちゃうもん。 「だからさ、一緒にかえ……」 「伊都」 入谷くんと話してたら後ろから名前を呼ばれ勢いよく振り返る。 そこには京ちゃんがいて、私と目が合うと優しく微笑んでくれた。 「一緒に帰る?」 「うん!」 「ちょっ伊都ちゃん即答!?」 「ほら、京ちゃんは家近いからね。 入谷くんには迷惑かけちゃうもん」