驚いた表情をする長谷部を置いて来た道を引き返す。
ずるいのはどっちだよ。
あんな表情に声して。
はぁ、俺、おかしいかもしんない。
さっきの自分のセリフを思い出して、恥ずかしくなる。
そのままいつも通り時間は過ぎていき、次の日になる。
いつも通り、長谷部は校門で待っている。
なんだか、昨日のことがあるから顔を合わせづらい。
こんなことを思ったのは、長谷部が告白してくるようになってから初めてだ。
「持田くん、好きです!」
「うん」
「だから……いっ一緒に、帰りたいです……」
告白の後、いつもと違う言葉。
走り去ることはしない。
俺をチラチラと見ては恥ずかしがっている。



